刺繍枠の選び方
布をしっかり張ることができるネジ付きの木製刺繍枠が最適です。推奨サイズは直径 14 cm~18 cm。幅はミシン押さえに引っかからないように1cm以下が良いです。洋書では6mmという本もありましたが日本では入手困難のようです。
プラスチックのバネ式も持っていますが布の張り具合が甘いのでほとんど使いません。厚くてしっかりした生地なら使えるかもしれません。
ミシンの懐の大きさによってはもっと大きな刺繍枠も使用できます。セシオ9900では21cmの刺繍枠も使用しています。大きいと一度に大きな刺繍ができるので便利です。ただし大きすぎると枠を動かす時、本体にぶつけてしまう恐れがあります。購入する時は懐のサイズに気をつけましょう。
また、大きい刺繍枠は生地の保持力が弱いのでたるみやすく注意が必要です。小さい方が布の保持力が強いのでバタつきが少なく、目飛び、糸切れは少なくなります。
- 通常~大きいサイズのミシンに便利なサイズです。
- フリーモーション刺繍には木製ネジ付きが適してます。
- 画像はアマゾン「クロバー(Clover) 刺しゅう枠 18cm」です。
使い始める時に
刺繍枠を使い始める時、刺繍枠の内側の枠をバイアステープ、伸縮包帯のようなストレッチ性のある布で巻いておきます。生地を傷めずしっかり固定するためです。
刺繍枠に生地を張る方法
- 刺繍枠の外側の枠を置きます。
- 生地の糸を縦横まっすぐに、生地を均一に伸ばし、表を上にして枠に置きます。
- 内側の枠を押し込みます。
- 内側の枠はしっかり下まで降ろし、生地が浮かないようにピッタリ底についた状態にします。
- ネジを軽く締めます。
- 少しゆるいと思ったら枠外の布を縦、横方向にそっと引っ張ります。
- ネジをしっかり締めます。
生地が刺繍枠の下部にある状態でミシンにセットします。手刺繍とは逆の向きです。
張る時の注意点
- 布目は縦横垂直に整えます。
- フリーモーション刺繍の本には太鼓の皮のようにパンパンに張ると書かれています。たるみがあると上手く縫えません。生地の張り方で縫い心地が違います。
- 綿、麻などの収縮性のないしっかりした生地は比較的きつめに張ります。
- 薄い生地、収縮性のある生地は伸ばさないように。
- 布は一般的に斜め方向>>横方向>>縦方向の順で伸びやすいです。斜めには引っ張らないようにしましょう。
- 布目が乱れるほどむやみに伸ばさないようにします。刺繍枠を外した時にシワが入ったり刺繍が寄ってゆがんだりします。素材や安定紙の有無に合わせた張り方をします。
縫いにくい生地の対処
単体では上手く縫えない生地は安定紙、接着芯などで補強して縫いを安定させます。ぬい縮み、形の歪みを防ぎます。刺繍枠の下に置いたり、生地と一緒に刺繍枠に張ります。下の参考サイトでは刺繍を綺麗に仕上げるための資材を紹介しています。
参考サイト
刺繍を綺麗に仕上げるための資材 - ミシン刺繍 ほっこりにっこり
安定紙、接着芯、刺しゅう用水溶性シートなどの刺繍用資材の説明があります。
参考書籍
Decorative machine stitching : Cy DeCosse Incorporated