Machine embroidery memo

フリーモーション刺繍、横振り刺繍、刺繍ミシン、ミシン刺繍のあれこれ

フリーモーション刺繍に必要な物

用意する物

まずは生地、刺繍枠、押さえなど必要最小限なものから用意しましょう。後は必要に応じて揃えていきます。

生地、刺繍枠、押さえ、延長テーブル、糸、針、安定紙

生地

縫いやすい生地

収縮性のない素材、適度に厚みのある密に織られた生地が縫いやすいです。特に綿や麻の平織り生地が刺繍に適しています。作品、練習におすすめです。

 

縫いにくい生地

フリーモーション刺繍はあれはダメ、これはダメという決まりはありません。縫えさえすればどんな生地でも自由な発想でデザインできるのがいいところです。薄い生地、ストレッチ性のある生地、凹凸のある生地など縫いにくい生地は安定紙などで対処します。模様のある生地は刺繍の邪魔になることがあるので注意が必要です。

 

刺繍枠

ネジ付きの木製刺繍枠を使います。布をしっかり張ることができます。推奨サイズは直径 14 cm~18 cm。ミシンの懐サイズより大きい刺繍枠は本体にあたります。購入前にサイズの確認をしましょう。幅はミシン押さえに引っかからないように1cm以下が良いです。

 

「刺繍枠 15cm」を検索する
【購入ポイント】
  • コンパクトミシンにおすすめのサイズです。
  • 木製ネジ付きが適しています。
  • 画像はアマゾン「クロバー(Clover) 刺しゅう枠 15cm」です。

 

フリーモーション用の押さえ

初めのうちは

フリーモーションは専用の押さえを使用します。キルト押さえ、ダーニング押さえなどの名称で呼ばれています。金属、プラスチック製、いろいろな形状があります。前が大きく開いているものが、針をはっきりと見ることができるのでステッチの流れをコントロールしやすいです。

慣れてきたら

慣れてきたら押さえが邪魔に感じるかもしれません。刺繍枠を使えば押さえは必ずしも必要ありません。布のバタつきを抑えるミシン押さえの役割を刺繍枠が果たしてくれるからです。押さえを外すのはミシンによっては正規の使い方ではない場合があります。自己責任となりますが縫い目が見やすく布を動かしやすくなります。

 

ただし、慣れないうちは使用した方が安心安全です。ケガや針を折ってしまう危険を軽減します。

 

延長テーブル

小さな刺繍枠なら延長テーブルなしでフリーモーション刺繍ができる場合もあるでしょう。しかし普通サイズの刺繍枠では延長テーブルがないとずり落ちてしまう恐れがあります。安定した状態で枠を動かすためには必ず必要です。

 

上糸

上糸の種類

伸びの少ない糸がフリーモーション刺繍には良いとされています。線だけの刺繍なら縫製用、刺繍用、あまり違いが出ないかもしれません。

 

面を埋める刺繍ならミシン刺繍用の糸が美しく仕上がります。撚りが甘いのでふんわりとします。特にサテンステッチなど密に縫う時はその良さが発揮されます。ポリエステル、レーヨン、アクリル、綿などの素材があります。
その特徴は大まかに

 

  • ポリエステル
    色落ちせず比較的劣化が少ないので洗濯を繰り返すものに適しています。
    繊維の長さにより特徴が違います。
    スパン糸 短繊維 --- 毛羽があるのでつやがなく自然な風合い
    フィラメント糸 長繊維 --- つやがあるなめらかな風合い
  • レーヨン
    一般的に華やかな光沢があります。滑りが良いです。
    珍しいノンブライトの糸もあります。
  • アクリル
    綿とレーヨンの間の控えめなつやと温かみのある風合いです。
  • 綿
    毛羽があるのでマットで手刺繍のような風合いです。

太さは、120d/2、50番、60番などが一般的です。

 

綿100%の糸を使用したナチュラルな手刺繍のようにしたい場合は綿やポリエステルのスパン糸、日本刺繍のような繊細なつやのある刺繍にしたい場合はレーヨンのフィラメント糸のように使い分けます。作風や用途、刺繍のステッチに適したミシン糸を選ぶのが重要です。

 

:毛羽のあるスパン糸は目飛びがしやすい、フィラメント糸の方がスムーズな縫い心地でトラブルが少ない印象です。

 

下糸

下糸の選択

刺繍の場合、上糸と下糸を同じにする必要はありません。下糸を見えないように糸調子を合わせるからです。下糸の選び方をいくつかご紹介します。

 

  1. 上糸、下糸が同じ糸
    同じ糸なのでテンションの問題が起こりにくく下糸が多少表に出たとしても目立ちません。
  2. 家庭用刺繍ミシンの下糸
    テンションを強くして生地の表に出にくいように加工がしてあります。下糸のテンションが調整できない水平釜のミシンにおすすめです。
  3. 太さを上糸より同じか細い糸
    下糸が表に出ないように上糸、必要ならば下糸もテンションを調整する必要があります。コスパが良い糸が選べます。垂直釜のミシンにおすすめです。

お使いのミシンの状況に合わせてお選びください。

 

刺繍用の針

フリーモーション刺繍は縫製用の針でも可能ですが、ミシン刺繍用のものがおすすめです。細長い穴や穴の上にあるえぐれた形状、長い溝が摩擦を軽減し糸切れを減少させます。糸が暴れたり目飛びせずスムーズに縫えます。

  • ミシン刺しゅう用針
    目飛び糸切れがしにくい形状になっています。
    例: オルガン 〔HA×1EB #11〕
  • フリーモーションキルティング用 Top Stitch(トップステッチ)針 
    糸穴が大きいのでフリーモーションがスムーズにできます。 
    例: オルガン 〔HA×130N #12〕

 

針の太さは生地、ミシン糸に合ったものを使用します。だいたいの目安です。

 

生地 糸番手 糸デニール 針

薄手 90番  75d/2   #9

普通 60番  120d/2  #11

厚手 30番  180d/2  #14

 

糸切れ、目飛びで縫い目が安定しない場合、抵抗や摩擦を減らすために、新しい針や細めの針に交換すると上手くいく場合があります。

 

オルガン 家庭用ミシン針 HA×1EB #11 刺しゅう用
【おすすめポイント】
  • フリーモーション刺繍に適してます。
  • 縫製用の針より縫い心地が良いです。
  • #11は使いやすいサイズです。

安定紙など

安定紙は必ずしも必要はありません。ただし、縫いにくい生地、薄い生地、ストレッチする生地などは安定紙を使用することで、目飛び、糸切れを防ぎ、安定したステッチを縫うことができます。タオル地のような凹凸のある生地には刺しゅう用水溶性シートを生地の上に置き、縫いやすくすることもあります。

 

ミシン刺繍における安定紙の役割は以下の通りです。

 

ミシン刺繍の安定紙(スタビライザー)は、刺繍プロジェクトの安定性や品質向上のために使用される特殊な材料です。以下に、安定紙の主な役割を説明します:

 

  1. 生地の安定化:ミシン刺繍を行う際、生地がひずんだり歪んだりすることを防ぐために安定紙が使用されます。特に薄くて柔らかい生地や伸縮性のある生地に刺繍する場合には、安定紙を使用することで刺繍が均一になります。
  2. ステッチの均等性:安定紙は、刺繍のステッチが均等になるよう支える役割を果たします。特に密度の高いステッチや細かいディテールを刺繍する場合には、安定紙がステッチの安定性を確保し、ステッチが飛び出したり歪んだりするのを防ぎます。
  3. フリーモーション刺繍のサポート:フリーモーション刺繍(フリーハンド刺繍)を行う際には、安定紙が生地に追従するように配置されます。これにより、刺繍作業中に生地が引っ張られたりゆがんだりすることを防ぎ、滑らかな刺繍を実現します。
  4. パッチワークやアップリケの補強:安定紙は、刺繍されるパッチワークやアップリケパーツを補強するために使用されることもあります。安定紙をパーツの裏側に貼り付けることで、パーツが生地にしっかりと固定され、刺繍時にずれたり歪んだりするのを防ぎます。
  5. 安定紙は、刺繍プロジェクトの種類や使用する生地に応じて選ばれる必要があります。一般的な安定紙の種類には、不織布タイプや水溶性タイプ、糊付けタイプなどがあります。刺繍機の取扱説明書や刺繍の専門家のアドバイスに従って、適切な安定紙を選択してください。

Written with ChatGPT

おすすめの安定紙は

  • ハイポン140
    のりなし、接着タイプがあります。コスパがいいです。
  • ハイボン140WAP
    ハイポン140より剥がしやすく接着跡が残らない刺繍用下紙です。

 

フットコントローラー

細かい刺繍は頻繁にスタート、ストップしたり、スピードを変えたりします。そのような場合あると便利です。

 

その他

糸切はさみ、裁ちばさみ、リッパー、アイロンなど裁縫に必要な物。
下絵の転写に必要な物。

 

参考サイト

【刺しゅう糸の選び方】刺繍ミシンの上糸は何を使う? | ラブキモノ刺繍【公式ホームページ】刺繍ミシンに関してですが上糸の選び方の詳しい解説があります。

 

刺繍を綺麗に仕上げるための資材 - ミシン刺繍 ほっこりにっこり
安定紙、接着芯、刺しゅう用水溶性シートなどの紹介をしています。